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末期がんの父に送った蕎麦
今日は父の日でしたね。
男の僕にとって、父の日は祝うものではありませんでした。
プレゼントをやるのがお祝いなのか?
とりあえず、的に物を渡してそれが何なのだろう?
捻くれているかもしれませんがそんな風に思っていました。
しかし、自分が父親になり娘が出来てからは
自然と父の日は祝うものになりました。
僕の父は末期のガンです。
食道がんの手術をして3年。
数10か所に転移していて1年半前に1年生存率10%と言われました。
僕の友人が同じ病院に勤めていて専門分野だったので友人にも見てもらいましたが、同じ答えでした。しかしながら、今もしぶとく生きています(笑)先週は畑仕事で採れた野菜を持って店に来てくれました。
これで最後かもしれないから、と作り始めたおせち料理を2度食べることが出来ました。運が良ければ今年も食べることが出来るかもしれませんが、来年はどうでしょうか。
そんな父には蕎麦を送りました。
最後かもしれないプレゼントですが、大人になってやっと父の偉大さを学ぶことが出来ました。
いや、気付いたのでしょうね。
いつか、父が亡くなったその時には思い出話のひとつでもしたいものですが、人の心を受け入れる強さを持つきっかけをくれたのもそうでした。
小噺代わりに、父の日に出会った母の話でもして今日は締めくくりたいと思います
小さいお子さんのいらっしゃる方々の話題を拝見して
思い出したことがありました。
自転車の後ろにつけていた子供用座席のことです。
うちの息子は中学生になりましたが、
あの子が小さい頃は今のようにいろんな種類のおしゃれな子供用座席って
あまりありませんでした。
金属製のカゴのような、簡単なものです。
息子が小学生になった時、
もう、乗せることはないからと、その座席をはずしたんです。
長く使っていたのでいたるところが錆び付き、ドライバーを使ってもなかなかはずれない。
必死になってはずしながら一息ついたとき、急に涙が溢れてきました。
私は車の運転が出来ないので、
息子とどこかに行く時にはいつでもこの自転車と一緒でした。
具合が悪くて小児科に行く時、
寒くないようにバスタオルで息子をくるんでここに乗せたな、
幼稚園バスに乗ると気持ちが悪くなるからと、
毎日二人で歌を歌いながら幼稚園に向かったな、
春は桜を見上げながら、
夏は汗びっしょりになって、
冬はだるまさんのようにモコモコにさせて、
いつも二人、この自転車と一緒だったな・・・。
「ママ、あのね・・・」
「ママ、おなかすいた」
背中から、いつも息子の声がしました。
毎日何気なく、当たり前のようにしていたことがもうできないんだ、と思ったら
涙が止まらなくなりました。
早く大きくなればいいのに、
何でも一人でできるようになればいいのに、
早く自分の時間がほしい、
早く・・・。
ずっとそう思っていたはずなのに、本当に寂しかった。
今はどんなに望んでも、あの頃に戻ることは出来ません。
錆び付いたカゴがとても愛しいものに見えました。
長い間、ありがとう。これからもママがんばるよ。
そう言ってさよならしました。
今、子育て真っ最中のお母さん、毎日大変だと思いますが、
今しかできないこと、お子さんといっぱい思い出を作ってくださいね。
当時は辛かった事も今思えば楽しい思い出になる。
ジメジメとした梅雨の空ですが、たまにはこういう話も良いんではないでしょうか。